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政治

役立たずの民主党「親米派」

米国から全く信用されてない

2011年12月号

 最悪の状態にあった日米関係が底打ちから改善局面に入ったと、多くの人が口をそろえる。  それは、米国がそうせざるを得ない国際環境になったからで、野田佳彦総理大臣の功績と評価するには早すぎる。アジアシフトを明確にしたオバマ政権にとって、二〇一二年の中国、韓国の指導層交代などの不安定要因が多い中、どれだけ日本が頼りなくても、見放す選択肢はとれない。ところが、米国の事情による関係好転を自らの力で実現したと勘違いしている日本の政治家が少なくない。  筆頭格は長島昭久総理大臣補佐官だろう。米国の有力シンクタンク上席研究員の経歴を持つ民主党きっての知米・親米派である。国政初挑戦となった二〇〇〇年の衆院補欠選挙で敗れた時も、当時の民主党選対幹部が「長島は化ける。敗北もこやしだ」と、かえって期待を膨らませたほどの人材だ。  期待に違わず、〇三年衆院選で議席を得ると、党の外交・安保論議をリードする存在となり、ワシントンも将来投資の思惑から、野党時代から長島を厚遇した。〇九年の政権交代後は、岡田克也外務大臣と北澤俊美防衛大臣との間で「長島争奪戦」まで起きた。鳩山内閣の防衛大臣政務官に就い・・・