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政治

石破「延命率」が急低下

年内総選挙と政界再編の萌芽

2025年7月号

 蛇が出そうで蚊も出ぬ―。6月22日に閉幕した通常国会はそう表現されるだろう。案の定、立憲民主党の野田佳彦代表は内閣不信任決議案の提出見送りを表明し、一部で取り沙汰された衆参同日選挙はなく、夏の参院選は7月3日公示、20日投開票の日程で単独実施となった。ただ同じ6月22日に投開票を迎えた東京都議選の結果は「藪をつついて蛇を出す」ことになったかもしれない。
「日米関税交渉に加え中東情勢もある。邦人退避をやっている最中だ。そんな中で後ろから鉄砲玉を撃って、政治空白を作るようなことはしたくない」。6月19日、立憲民主党の臨時執行役員会で、野田は不信任案の提出見送りの理由を説明した。その後の記者会見では「衆院で少数与党に追い込んでいる優位性を、あえて今捨てていくことはリスクがある」と正直な心情も吐露している。
 少数与党下では、野党が結束すれば不信任案が可決される可能性が高い。前日の18日にはガソリン税の旧暫定税率廃止法案の審議入りを拒否した自民党の井林辰憲・衆院財務金融委員長の解任決議案を可決させ、首をとったばかりだ。不信任案が可決されれば内閣総辞職か衆院解散の二者択一だ・・・

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