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政治

「ポスト池田大作」は誰なのか

長男・博正はなさそう

2012年6月号

「栄光の五・三を前に池田名誉会長夫妻が晴れやかに(四月、東京・新宿区内で)」  五十二年前のこの日、池田大作が創価学会の第三代会長に就任したことに由来する「創価学会の日」の五月三日、聖教新聞の一面に右記の注釈付きで池田と夫人が並んで立つ大きな写真が掲載された。  創価学会の絶対的存在である池田が、前回の参院選を前にした一昨年五月の本部幹部会を最後に忽然と姿を消してから丸二年。脳梗塞を患っているといわれ、重体説も流れる中、学会はそれを打ち消すためか、この数カ月、池田の「近影」を繰り返し聖教新聞に掲載している。だがその顔は「晴れやかに」との注釈とは裏腹にまるで生気がなく、微笑んでいる夫人とは対照的に無表情なのが印象的だ。  いずれにしろ、今年八十四歳になった池田がもはや陣頭指揮を執れない状態にあるのは明らかで、学会は既に「ポスト池田」モードに入っている。だが「池田後」の巨大教団を誰が率いていくかが確定しないため、最高幹部同士が牽制し合い、重要な活動方針をなかなか決められない状態が続いている。その結果、世論に流されがちな婦人部の発言力が高まって、これに公明党も振り回されてい・・・