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社会・文化

加州ワインは「白」も世界最高レベル

本家フランスも羨む「品質」

2012年7月号

 カリフォルニアは赤ワイン王国と思われている。ナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンのイメージが強いためだが、白ワインも見逃せない。世界最高レベルのシャルドネが近年、生まれている。  カリフォルニアワインの高品質を世界に広めた、一九七六年のパリの試飲会。ニュースを報じたタイム誌特派員が著書『パリスの審判』を著し、映画にもなった事件で、赤ワインだけでなく、白ワインもフランス勢に勝利したことを忘れてはいけない。シャトー・モンテリーナのシャルドネ一九七三年が、ルフレーヴやルーロらブルゴーニュのトップ生産者を抑えた。その遺伝子が受け継がれ、ソノマ郡で今、開花している。ソノマ郡は十九世紀初頭に、カリフォルニアで初めて上質なワインが造られた産地。サンフランシスコからゴールデンゲート橋を抜けて、一時間ほど北上した太平洋沿岸部から内陸に広がっている。  ナパ・ヴァレーの陰に隠れていたが、シャルドネやピノ・ノワールなどブルゴーニュ品種の聖地として注目されている。ナパから、世界一を目指すカルトワインが生まれたように、ソノマからもフランスに負けない、ときにはしのぐシャルドネが生まれている。その・・・