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パキスタンが再び「テロ輸出国」に

アルカーイダ復活の「揺り籠」

2013年9月号

 ナワズ・シャリフ政権が発足して二カ月以上が経過したパキスタンが、アルカーイダの拠点と化し、世界各地で復活を始めたテロリストの一大供給源となっている。  シャリフ首相が当初、パキスタン・タリバン運動(TTP)との対話姿勢を見せたため、国内におけるテロ減少に期待が集まったが、それは裏切られた。  八月七日、パキスタン南部の商都カラチのサッカー場付近で、試合終了後に道路脇のバイクが爆発。少なくとも十一人の死者が出た。翌八日にも南西部クエッタで警察官の葬儀を狙った自爆テロが発生し、三十人以上の死者が出た。  新政権誕生後からこれまでに少なくとも七十件以上のテロが発生し、犠牲者は三百五十人を超える。一日一件以上のテロが発生している計算になる。  当初はTTP側も政府との対話に色気を見せていたが、再び対決姿勢に転じている。八月二十四日、TTPの報道官は会見し、東部ラホール州でパンジャブ人を中心として活動する「パンジャビ・タリバン(PT)」の指導者イスマトゥラ・ムアヴィア師を解任したと発表した。TTP司令官であるハキムラ・メスード師が開いた会議で決定されたという。  ・・・