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政治

《罪深きはこの官僚》吉田孝弘 (在米国日本大使館参事官 )

米国で役立たずの 「市谷のラスプーチン」

2013年10月号


 民主党政権当時、防衛相北澤俊美の威光を借り、秘書官として情報と人事を一手に握り「市谷のラスプーチン」と呼ばれた吉田孝弘。自民党への政権交代に合わせるように外務省に出向、ワシントンの日本大使館に防衛担当の参事官として「高飛び」した。その吉田の評判が芳しくない。

 現地の日本大使館関係者によると、英語が満足にできないため、国防総省との調整もままならない。税金で悠々自適の生活を送りながら、ワシントンでの情報収集相手は日本人記者や日本語の話せる米国人ばかり。本人は民主党を中心に日本から旧知の政治家を招いて、自らの存在感を日本大使館でアピールするのに躍起となっている。このため人脈も広がらず、目を引くような情報を入手できないという。

 一方で、肝心の米政府との調整は、外務官僚や自衛隊の駐在武官に頼りきりと複数の関係者が証言する。もともと国防総省は防衛省と異なり、制服組の発言力が強く、知識や経験もレベルが違う。当然の帰結として国防総省は、同じ軍事的なバックグラウンドを持つ自衛隊の駐在武官との関係が深まる。ならば、文官として防衛省から派遣された・・・

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