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政治

高市が「退陣」を口にした夜

幹部が嘆く官邸機能の「崩壊」

2026年4月号

「あいつに羽交い締めにされた。許せない。切るつもりでいる」
 首相・高市早苗は尋常ではなかった。3月24日夜、官邸に招集した政府関係者の前で激昂し、こう息巻いたのである。
“あいつ”とは、内閣官房参与筆頭の今井尚哉―。言うまでもなく、安倍晋三の長期政権を支えた元首相政務秘書官だ。高市に先の電撃的な解散総選挙を進言し、歴史的大勝へ導いた“陰の仕掛け人”でもある。しかし、今や怨念の対象。その今井を解任するというのだ。
 原因は日米首脳会談にある。高市は、実は米国大統領ドナルド・トランプの要請に応じ、ホルムズ海峡へ自衛隊を派遣する腹積もりでいた。これに今井は「国難だ」と怒り、首相執務室へ乗り込むと、高市と激論になった。その剣幕は“恫喝”に近かったという。
「あんた、何考えているんだ。どうなるか分かっているだろうな!」
 自衛隊派遣は後述する通り政府・与党からも反論が続出、高市は最終的に翻意した。が、皮肉にも成功した日米首脳会談から帰国後も、今井から受けた屈辱の傷は癒えなか・・・

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