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経済

トヨタ「下請けいじめ」は不治の病

公取勧告も意に介さぬ「倫理喪失」

2025年12月号

「我々は下請けではなく、仕入れ先さんと呼ぶ」「常に共存共栄と相互繁栄を心に持ちながら活動を進めている」……。部品メーカーとの取引に対し、これまで大層立派な言葉を並べ立ててきたトヨタ自動車の、「下請けいじめ」が公式に認定された。トヨタの完全子会社であるトヨタ自動車東日本が、下請法の「不当な経済上の利益の提供要請の禁止」に該当する行為が認められたとして、公正取引委員会から勧告を受けたのだ。これに部品メーカーからは「やっとトヨタの悪行が白日の下にさらされた」と、怒りと安堵の入り交じった声が聞こえてくる。
 トヨタ東日本は「ヤリス」や「カローラ」といった人気車種の生産拠点。別会社の形を採ってはいるものの、実質的にトヨタの小型車事業を担う部門である。これまで世間から投げ掛けられた「搾取」や「下請けいじめ」といった言葉をことごとく否定してきたトヨタだが、それが真っ赤な嘘であることが、国の当局によって暴かれたというわけだ。
 トヨタ東日本が犯した違反行為は二つある。一つは金型の無償保管であり、もう一つは部品の受領拒否および無償保管だ。トヨタに忖度する新・・・

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