JR「通信制高校差別」の非道
「鉄道官僚」が棄てる信頼と安全
2025年5月号
日本の公共交通を支える企業による、いかにもみっともないドタバタ劇だった。JR6社が「サポート校」などと呼ばれる通信制高校の連携施設に通う生徒に対し、4月から通学定期の販売を停止しようとしたところ、保護者らの反発を受けて直前に方針を撤回、継続することになった。
サポート校とは、通信制高校の生徒の学びを補助するための施設だが、卒業するために必要な単位を取得する授業は実施できない。通信制とはいえ、単位を取得するには、「本校」などで面接指導を一定時間受けなくてはいけない。一方で、現実には、学校と同様の施設を備え、生徒が毎日のように通学するサポート校も存在する。
2021年、文部科学省は単位取得のための指導ができる施設を「面接指導等実施施設」とし、サポート校は「学習等支援施設」と分類する省令改正を行った。文科省の意図は通信制高校の施設、教育環境を整えることに主眼があったが、JRはこの省令改正に「悪ノリ」する形で、サポート校への通学定期の販売を停止しようと企んだ。
文科省は「省令改正の意図と違う」と見直しを求めたが、聞き入れられなかった。首都圏の学校側に通知が・・・
サポート校とは、通信制高校の生徒の学びを補助するための施設だが、卒業するために必要な単位を取得する授業は実施できない。通信制とはいえ、単位を取得するには、「本校」などで面接指導を一定時間受けなくてはいけない。一方で、現実には、学校と同様の施設を備え、生徒が毎日のように通学するサポート校も存在する。
2021年、文部科学省は単位取得のための指導ができる施設を「面接指導等実施施設」とし、サポート校は「学習等支援施設」と分類する省令改正を行った。文科省の意図は通信制高校の施設、教育環境を整えることに主眼があったが、JRはこの省令改正に「悪ノリ」する形で、サポート校への通学定期の販売を停止しようと企んだ。
文科省は「省令改正の意図と違う」と見直しを求めたが、聞き入れられなかった。首都圏の学校側に通知が・・・