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政治

民主党「保革分裂」のXデー

野党再編を迫る「集団的自衛権問題」

2014年1月号

 午年の二〇一四年、政界は波乱含みとなりそうだ。首相安倍晋三は宿願の集団的自衛権の行使容認へ踏み切るべく、早ければ通常国会で行使容認を可能とする関連法案の提出を目指している。日本維新の会やみんなの党は賛意を示す一方、民主党や結いの党は内部で賛否が割れる。とりわけ最大野党の民主党が「保革分裂」のXデーを迎える展開は否定できない。 友愛系労組も新党構想 「私もやるときにはやる決意だ。来年は勝負の年となる。みなさんも覚悟を決めてほしい」。十一月二十八日夜、東京・赤坂の居酒屋。民主党の前国家戦略担当相前原誠司は自らに近い現職と落選組の計四十人を集めた会合で、こう力説した。  出席者の一人は発言の真意について、・民主党代表選を一四年前半に実施できるよう海江田万里代表を追い込み、集団的自衛権の行使容認を公約として代表選に出馬する。・新代表に就任すれば、集団的自衛権の行使容認で安倍に協力し、民主党の分裂も辞さない。・代表選で敗れても、集団的自衛権の行使容認の方針は変えず、離党も視野に入れる―と解説する。  この二週間前、国会内で開かれた民主党の安全保障総・・・