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政治

公明党は「連立離脱」するのか

安倍「右傾化」に我慢の限界

2014年2月号

連立与党を組む自民党と公明党との間で今、隠しようもなくすきま風が吹いている。  きっかけは、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題の行方に大きな影響を与える名護市長選挙で、公明党沖縄県連が自主投票を決め、約二千票といわれる公明票の大半が移設反対派である現職の稲嶺進市長に流れたことだ。 「仲井眞弘多知事は『公明党の協力を得られなかったことが響いたな』と漏らしていた。公明票の七割くらいが向こうに流れたらしい。公明が移設推進派支持を鮮明にしていたら、もっと僅差か、もしかしたら……」  沖縄県幹部はこう振り返る。一九九六年に当時の橋本龍太郎政権が米国と普天間移設に合意してから、十七年余ぶりにめぐってきた移設加速化のチャンスに対し、与党である公明党が足を引っ張った形となった。  自民党本部の公明党批判は「地元の声もあるのだろうが、残念だ」(河村建夫選挙対策委員長)などと抑制的だが、党沖縄県連からはもっと厳しい声も飛ぶ。 「小渕恵三政権の九九年から続いてきた自公連立の『終わりの始まり』だ」(同幹部) 「分をわきまえてもらいたい」  だが、それでも公明党側の緊・・・