米国名門大学の 「不都合な真実」
トランプ「ハーバード叩き」の執念
2025年6月号
ドナルド・トランプ米大統領が、世界屈指の名門ハーバード大学に全面戦争を挑んでいる。米政府からの各種補助金を総額で22億㌦(約3140億円)以上削減するほか、留学生受け入れの禁止を命じた。
大学側は「学問の自由に対する攻撃」として、法廷闘争で対抗する構えだ。一見すると、世界最高の権力者が、名門大学の運営に非道な介入をしているように映るが、真相は遥かに複雑だ。「トランプ政権vsハーバード大」の抗争には、米国の教育界の「不都合な真実」が隠されている。
「逆差別」への怨念
まずトランプ大統領の言い分を紹介しよう。
「ハーバード大学は、あらゆる類のウォーク(過激な平等論者)、極左、痴呆、『鳥の頭』(大馬鹿者)を使っている」「この連中ができることと言えば、出来損ないになることを学生に教え、いわゆる『未来の指導者』に仕立てることだけだ」
罵詈雑言が得意な大統領にあっても、最大級の侮蔑であり、いかに心の底からハーバード大学の現体制を嫌っているかが分かる。なお大統領自身は、フォーダム大学(・・・
大学側は「学問の自由に対する攻撃」として、法廷闘争で対抗する構えだ。一見すると、世界最高の権力者が、名門大学の運営に非道な介入をしているように映るが、真相は遥かに複雑だ。「トランプ政権vsハーバード大」の抗争には、米国の教育界の「不都合な真実」が隠されている。
「逆差別」への怨念
まずトランプ大統領の言い分を紹介しよう。
「ハーバード大学は、あらゆる類のウォーク(過激な平等論者)、極左、痴呆、『鳥の頭』(大馬鹿者)を使っている」「この連中ができることと言えば、出来損ないになることを学生に教え、いわゆる『未来の指導者』に仕立てることだけだ」
罵詈雑言が得意な大統領にあっても、最大級の侮蔑であり、いかに心の底からハーバード大学の現体制を嫌っているかが分かる。なお大統領自身は、フォーダム大学(・・・