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政治

日本人拘束事件で奔走する外務省 担当官僚の能力に疑問符

政治●情報カプセル

2015年2月号

 イスラム国(IS)による日本人人質事件で、所管官庁である外務省の担当者の能力を不安視する声が噴出。

 その筆頭は三好真理領事局長だ。同局は、在外邦人の安全対策を担う部署で、三好局長はその責任者として対応に当たっているが「指導力がない」(外務省関係者)という。報道陣へのしかるべき対応も求められるが、「ノーコメント」を連発するだけ。挙げ句、外務省に詰めかけた報道陣を見るや否や走って逃げようとする一幕もあり、「走らねばならぬほどの緊急事態が起きたか」と皮肉られた。

 一九八〇年入省の三好氏はこれまで、国連代表部公使、ドイツ公使を務め、昨年一月に同省で史上二人目の女性局長級幹部となった。しかしすぐに「マネジメント力のなさを露呈」(情報筋)し、交代論が浮上。政権の女性登用方針に守られて延命しているにすぎない。

 また事件現場を担当する中東アフリカ局長の上村司氏を不安視する向きもある。省内きっての中東専門家だが、二〇〇一年に当時の田中眞紀子外相の秘書官になった際に、過労で倒れて入院した過去を持つ。「こんな線の細い人間が担当者で大丈・・・