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政治

暮れなずむ 「早大雄弁会」

「政治家養成学校」は見る影もなし

2015年2月号

「圧倒的な実績と伝統を誇る、早稲田随一の政治サークル」。学内の情報誌でこう紹介されている「早稲田大学雄弁会」は、大学の一サークルでありながら、戦後五人のOB(石橋湛山、竹下登、海部俊樹、小渕恵三、森喜朗)が首相の座についた。他にも数多くの国会議員、地方議員を輩出し、かつては「政治家養成学校」の異名もとった。だが、この名門サークルも若者の政治離れという時代の波には抗えず、会員数は減り、会出身の国会議員も少なくなった。  雄弁会の現役の会員数は二十九人(二〇一四年十二月現在)。男二十六人、女三人の内訳だ。主たる活動は弁論大会に出場するための演説の練習。演説の内容を磨くため、テーマを設けて研究会を開催し、まじめに勉強する。名物の幹事長選では、幹事長に立候補した学生が示した運営方針について長時間、質疑を繰り返す―、その伝統に変わりはないが、対抗馬なしの信任投票がここ数年繰り返されているという。  かつては百人を超す会員がいて、幹事長選に勝つため派閥を作り、争った。幹事長になって、政治家への道を切り拓こうと必死になった学生がいた。選挙戦では「実弾が飛び交った」という伝説すらある。国会・・・