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経済

ソフトバンク「偽り」の増益

好調決算の裏に隠された「惨状」

2015年9月号

「純利益デハ前年度比一七五%増ニナリマシタ。(中略)投資先価値ノ向上分五百七十六億円ヲ投資評価益トシテ計上シマシタ。ニケシュサンガ、リードシタ投資ノ成果ガ出テイマスネ~!」  ソフトバンクの感情認識パーソナルロボット「ペッパー」は八月、同社の四~六月決算発表会の壇上、孫正義社長の横でこう説明した。台本通り後継者ニケシュ・アローラ副社長を持ちあげてみせたペッパーだが、どうやら「噓をついた際に良心が痛む」という感情認識はないようだ。  この投資評価益の半分を占めるインドのEコマース大手「スナップディール」に対しては、米投資子会社ソフトバンク・キャピタルが二〇一三年八月に七千五百万ドルを既に出資し、唾を付けていた。つまり、スナップディール案件の発掘はアローラの功績でも何でもない。まさに後継指名を早期に社内外に納得させるための「茶番」であり、「(アローラへの百六十五億円の年俸に対して)もう元が取れた」と孫が言いふらすための偽装である。  茶番で済むならいい。孫は米通信子会社スプリントの業績悪化が加速しているにもかかわらず「トンネルの向こうの光が見えてきた」と意味・・・