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経済

住友不動産も「欠陥建築」だらけ

三井と同罪「購入者泣かせ」の悪辣

2015年12月号

 十月に発覚した「マンション傾斜問題」の余波はいまだ収まらない。大手不動産会社への信頼を裏切ったことの罰を三井不動産が受けているが、「他の業者は潔白かといえば、とんでもない」と大手ゼネコン幹部が語る。 「大手では住友不動産が一番怯えているんじゃないか。旧財閥系でも品質問題を一番起こす可能性が高い体質だ」  大手不動産会社の中でブランドへの信頼がある「旧財閥系」は三井不動産、三菱地所、野村不動産と住友不動産の四社。この中で最も怖いのが住友だという。 「元請建設会社より、当該四件において杭施工データ流用等はなかったとの調査結果報告を受けました」  十一月十六日、住友不動産は傾斜問題に関するこんなリリースを出した。旭化成建材が施工した物件は全国に三千四十件ある中、十月中に住友不動産の販売したマンション三件で旭化成建材が杭打ちを行っていたことが報じられていた。このリリースは「ウチの物件は安全」と言うために出されたものだ。ある建築ジャーナリストが語る。 「旭化成建材の杭打ちに問題がなかったことが明らかになっただけで、住友の物件の安全性が保証されたわけではない。住友は・・・