このところ新聞の経済面を連日にぎわすシャープや東芝の再建策で、必ず登場する名前が産業革新機構だ。政府が大半を出資する官の組織だが、率いるＣＥＯは日産自動車再生の立役者のひとりで、代表取締役ＣＯＯ（最高執行責任者）を務めた志賀俊之氏（六十二歳）だ。昨年六月に就任したばかりだが、いきなり瀬戸際に立つ日本のエレクトロニクス産業の救済に全力疾走を迫られている。