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社会・文化

「渋谷」をぶち壊す東急グループ

「哲学なき再開発」で人も魅力も急減

2016年2月号

 東京・渋谷の大改造が進行中だ。複合ビル「渋谷ヒカリエ」が大きな話題となり、二〇一三年三月には東急東横線の駅が地下五階に移転、東京メトロ副都心線と相互乗り入れが始まるなど変化は激しい。だが、渋谷に親しんだ人々から聞こえてくるのは「どんどん不便になる」「大改悪事業」という不平不満ばかり。実際、渋谷駅の乗降客数は減少に転じ、小売りでも新宿、銀座に客を奪われ、地盤沈下は深刻だ。〝渋谷の主〟ともいえる東急グループの賃貸容積拡大だけを狙った、哲学も戦略もなき街づくりが渋谷を破壊しつつある。