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政治

高市が「本物の保守」でない理由

《政界スキャン》

2025年12月号

 11月23日、宮中では天皇が新穀を神様に供え、収穫に感謝を捧げる新嘗祭が行われた(勤労感謝の日になったのは戦後である)。最も重要な宮中祭祀の一つで例年、首相を先頭に三権の長と、構成員たる閣僚や衆参両院副議長、最高裁判事も参列する。
 夕の儀は、午後6時ごろから約2時間。いったん退出し、暁の儀は、午後11時ごろ再び参集して、さらに約2時間。午前1時過ぎに終わる。その間、風の吹き込む屋外のテント小屋(幄舎)に着席し、進行に合わせて何度か長い起立をする。申し訳程度のストーブは置かれているが、礼服に外套ではとても寒い。広場のたき火と提灯の明かりだけを頼りに、白幕の張られた神殿を凝視し続ける。中で行われている天皇の拝礼や御告文の様子はまったく見えず、雅楽しか聞こえない。厳かでも、好奇心だけでは辛い退屈な勤めである。
 歴代首相の動静を見ると夕の儀だけで、暁の儀に参列した人はまず見当たらない。保守を呼号し、声高に皇室尊崇を振りかざした安倍晋三氏も、深夜は欠席続き。岸田文雄氏は中座した後、他の宴席に出ていた年もある。
 宮内庁は出欠を公表しない。元閣僚らの証言によると・・・

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