三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月刊総合情報誌

政治

高市「経済失政」の禍根

物価高加速で近づく「高転び」

2025年12月号

 選挙情勢を大きく変えたことで有名な「大事なのは経済だ、愚か者!」ほど、今の日本の政権に必要なキャッチコピーはない。政敵に向けた挑発としてではなく、総理大臣・高市早苗自身への警鐘として―。少数与党状態を忘れさせる高い内閣支持率の行方は効果的な経済対策にかかっているのに、不得手な分野で衆知を集められず、持論や理念にこだわる高市は、少しずつ墓穴を掘り始めている。
 11月21日、高市政権初の総合経済対策が閣議決定された。2025年度補正予算案として今の臨時国会で成立を目指す総額約21兆円にのぼる対策は、「責任ある積極財政」とは名ばかりで、前政権の対策を上回らねばならないという強迫観念にも似た「規模ありき」の「無責任な放漫財政」の産物だ。
 決定3日前の11月18日、自由民主党の政務調査会全体会議でも、経済対策に盛り込む要望ばかり続出し、財政規律への懸念を口にしたのは元行政改革担当大臣の河野太郎ぐらいだった。河野は19年頃から急拡大した新型コロナウイルスへの対策で大規模な財政出動を補正予算で行って以降、「タガが外れた」と危機感を抱く。
 10兆円超の大規模な財政・・・

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます