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韓国「ロッテ潰し」の苛烈

苦境の朴槿恵政権がまた「国策捜査」

2016年7月号

  ソウル市中心部にそびえる、客室数一千を超えるロッテホテル。六月十日朝、同ホテル新館三十四階の部屋に、青い段ボール箱を抱えた男たちが次々と吸い込まれていった。男たちはソウル中央地方検察庁の捜査官たち。その場所は、かつて朴正熙大統領直々の依頼で、一九七九年にこのホテルを開業したロッテグループの創業者、辛格浩氏(九十四歳)=日本名・重光武雄=の執務室だった。
 ソウル中央地検はこの日、韓国ロッテグループの本社や系列会社など七社と、関係先十七カ所を捜索した。捜索先には辛格浩氏の執務室のほか、次男で韓国ロッテグループ会長とロッテホールディングス(HD)代表取締役副会長として、日韓ロッテを率いる辛東彬氏(六十一歳)=同・重光昭夫=の執務室や自宅も含まれていた。
 同地検関係者は「横領と背任の容疑。グループ内の取引などを通じて、使途がよくわからない金がたくさんある」と語る。そして衆目の一致するところが、「検察の最終ターゲットは辛格浩氏と辛東彬氏の親子」という点だ。
 事実、検察は六月十三日、辛格浩氏の妻の妹の自宅から三十五億ウォン(約三億一千万円)の現金と・・・