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WORLD

英国はEU離脱を 「反故」にする

新首相は時間稼ぎ「立ち消え戦術」

2016年8月号

 英国の保守党政権が、テリーザ・メイ新首相の下で「BREXIT」(EU離脱)からの出口を探っている。離脱申請やその後の交渉を極力先送りして、国内世論や国際政治の変化を待つという戦略で、「欧州連合(EU)からの離脱」という国民投票の結果を骨抜きにするのが狙いだ。保守党の内紛から始まり、世界中を混乱させた騒動は、凍結状態に入ることになった。
分断された離脱派指導部
「今年中に離脱申請はいたしません」
 新首相はたった一言で、臆測を断ち切った。七月二十日。ベルリンに飛んで、メルケル独首相と並んで記者会見に臨んだメイ首相は、あっさり言い切った。
 メルケル首相もこれに呼応して、「英国が時間をかけて、自分たちが何をしたいのか見極めたいというのは、至極もっともなこと。それからお話をうかがいましょう」と述べた。衝撃の国民投票から約一カ月を経て、「離脱申請を一刻も早く出すように」という離脱派の要求は、国際舞台で退けられた。メルケルは一方で、「離脱申請がなければ交渉もない」という、英国以外のEU二十七カ国の合意を強調した。「離脱条・・・