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米国で「世襲政治家」が流行らぬ理由

上下両院では長らく「一割以下」

2016年10月号

 ドナルド・トランプ共和党候補の登場により空前の話題を集めた米大統領選では、「この次は誰が出てくるか?」も注目されている。現ファースト・レディのミシェル・オバマ夫人や、トランプ氏の娘イヴァンカ・トランプ氏の動向が関心の的だが、世襲候補の賞味期限がどんどん短くなるのも最近の米政治の特徴だ。
 本命視されながら大衆的ブームとは無縁のヒラリー・クリントン民主党候補。集会で一番盛り上がるのが、ミシェル夫人をゲストに迎える時だ。九月のバージニア州の集会では、これからホワイトハウス入りしようというクリントン氏の前で、ミシェル夫人に対して「フォー・モア・イヤーズ(あと四年)!」の合唱が起こった。
 ミシェル夫人は好感度、支持率とも常時七割を維持。演説からダンスまで高い表現力を持ち、ホワイトハウスでは「子供の肥満」に取り組んだ。プリンストン大学卒で、父親は地元シカゴに根を張った、黒人活動家。政治・社会活動への素養はむしろ夫よりあったほど。「彼女を赤じゅうたんで迎える選挙区は多い」(ワシントン・ポスト紙)と、二〇一八年中間選挙での「上院進出」を予想する声は多い。
 サーシャ・・・