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聖路加国際病院で「ボーナス遅配」 労基署監査で劣悪な労働環境が露呈

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2016年10月号公開

 都内屈指の人気病院「聖路加国際病院」が「崩壊寸前」(同病院関係者)だ。
「きっかけは今年五月ごろの労基署の監査」(同前)。この監査で、サービス残業が当たり前という聖路加の「ブラック企業」ぶりが指摘された。また、他の病院と比較して給与体系も低く、後期研修を終えた三十代前半の医師で年収は約四百万円程度にとどまっているという。しかも「アルバイトは原則禁止」(同)となっており、「聖路加で働かせてやっているのだから文句を言うな」(同病院医師)という態度であることも明らかになった。
 今回の労基署の指導を受けて、同病院は未払いの残業代を支払わなければならない。そのために財務状態が悪化したのか、今夏のボーナスの支払いが遅れたほか、一割程度のカットも行われた。
 同病院の財務報告(二〇一五年度)をみると、純利益は約百三十億円を上げている。寄付金だけで三十三億円を集めており、財務状況は盤石とみられてきた。
 しかし、一二年にオープンした高級診療所「聖路加メディローカス」(東京・大手町)が「会員が集まらず赤字垂れ流し」(前出関係者)。このほか、一三年に設立されたバイオ系研究センターが軌道に乗らないなど、乱脈経営ぶりが指摘されている。不祥事が表ざたになれば、寄付金にもマイナスの影響が出そうだ。


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