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韓国がかくも「前近代」な理由

封建的「半島国家」の哀しき宿命

2016年12月号

 韓国を震撼させた「崔順実ゲート」は、韓国の政治・経済・社会を覆う、「前近代性」を浮き彫りにした。最高権力者がたやすく部外者の「国政壟断」を許す政治風土や、ごく少数の一族が牛耳る経済制度は、韓国が封建時代から引き継ぐ「家族主義」や「序列主義」の産物である。
 戦後独立した韓国は、日本が経験した価値観の大転換を経ないまま、「世界トップ15」の経済大国にのし上がった。
 今回の危機では、「先進国になれない韓国」(朝鮮日報)の構造的弱点が満天下にさらされた格好で、韓国知識層は、「二十一世紀の韓国は、封建時代にも及ばないのか」(中央日報)という、深刻な慨嘆に沈んでいる。

「まともな一流企業は一社もない」

 前近代性が端的に表れたのは、十一月の週末に集中的に行われた財閥幹部の事情聴取だ。サムスン、現代自動車、韓進など世界的大企業グループの総帥が、検察の特別な配慮で報道陣を避けて出頭した。
「あなたは、朴槿恵大統領に頼まれて、彼女の師匠である崔順実にカネを渡したのか」
 こんな情け・・・