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トランプは必ず中国を叩く

デビッド・ダラー(米ブルッキングス研究所上級研究員)

2016年12月号

 —トランプ米次期大統領は、通商や為替問題で中国に対して厳しく臨むと公約してきました。実際にはどうなるでしょうか。
 ダラー トランプ次期政権が中国に厳しく臨まなかったら驚きだ。「関税率四五%」「為替操作国認定」などの発言は、そのまま実行に移さないだろうが、中国経済には依然、過剰生産、ダンピングの問題があり、これに対して必ず制裁措置を導入するだろう。具体的には鉄鋼や重工業分野だ。閉鎖的な中国市場の開放も、今まで以上に強く求めるのは確実だ。
 中国は歴史的に「やられたらやり返す」国なので、確実に報復措置をとる。米国がさらに対抗するといった制裁合戦が一〜二年は続くだろう。
 —次期政権下で米国が保護主義に向かうという懸念がありますが。
 ダラー 日本など諸外国が懸念を抱くのは当然だ。今回の選挙で有権者が明確に求めたのも、保護主義だからだ。保護主義には、直接的な輸入制限だけでなく、移民制限や国内・・・

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