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社会・文化

NHK腐敗の温床「放送技術研究所」

人材枯渇した受信料「無駄喰い集団」

2017年4月号

 籾井勝人氏が会長の座を降り、平時に戻ると思われたNHKでその後もわいせつ事件など、不祥事が間欠泉のごとく噴き出している。だが一連の事件は、この殿様商売に蔓延する腐敗の断面にすぎない。ぬるま湯につかり、「みなさまのNHK」を蝕む輩の巣窟が存在する事実は知られていない。それは競争相手の不在と裏方の盲点につけ込み、私利私欲が跋扈する技術畑だ。本来ならば、日本の放送技術を牽引すべき頭脳集団だが、一部の人間による独善的な人事や差配に辟易した技術者たちは愛想を尽かして次々とNHKを去り、今や「人材の流出どころか、枯渇の状態」(NHKのOB)。国民から集めた受信料も巡り巡って、公共放送を壟断する邪悪な面々の杜撰な経費に浪費されているのだ。
 この技術畑の中核は、NHK放送技術研究所(技研)だ。職員は約二百五十人で、年間予算は人件費、研究開発費を合わせて百二十億円。カラーテレビの実用化、ハイビジョン、地上デジタル放送などを牽引してきたテレビ技術の中核であり、公共性と汎用性で一企業の技術部門とは一線を画す。
 技術畑のトップである技師長も技研所長の経験者が大半。技師長は通常、技術系・・・