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政治

無理やり増やすな「女性議員」

《政界スキャン》

2017年9月号

 内閣支持率の急落が一服しても、秋からの安倍政権にさしたる展望はない。今こそ政権を追い込むべき民進党は、何とも間の悪い代表選で、相も変わらず自分たちのことにかまけている。
 政局動乱の熱い夏となるはずが、拍子抜けする夏枯れで過ぎた。与野党とも闘う前に自らつまずいているからだ。
 二人の女性の責任が大きい。森友・加計疑惑による政権失墜を、地位に恋々としてダメ押しした稲田朋美前防衛相と、最悪のタイミングで野党党首の職責を投げ出した蓮舫前民進党代表である。共に出処進退を無残に誤った。
 二人が、小池百合子東京都知事と共に
「初の女性首相候補トリオ」
 ともてはやされたのは、ほんの一年前のこと。だが、今回の挫折で、二人がリーダー候補に再浮上することはあるまい。
 登場も退場も早すぎた。相場に
「山高ければ谷深し」
 の格言がある。政界の出世競争も株価と似ている。
「駆け上がれば滑落す」
 そこに男女の別はない、と言いたいところだが、稲田、蓮舫両氏は、男の庇護者たちに引き上げられた。自分でのし上が・・・