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経済

世界で混戦の「支援ロボット市場」

先行「日の丸ベンチャー」に強敵続々

2017年12月号

 医療リハビリや、介護作業負荷軽減を目的として人体に装着するロボット「HAL」―。二〇〇四年に筑波大学の山海嘉之教授が創立したベンチャー企業「サイバーダイン」の製品であることは広く知られている。
 HALのような製品は日本で「ア
シストスーツ」「パワードスーツ」「着用ロボット」などと様々に呼ばれているが、世界的には「エクソスケルトン(外骨格)」と呼ばれている。脚や腕の外側に装着する外骨格形状のフレーム器具がついているものが多いことからこう呼ばれる。一六年時点の市場規模は、全世界で九千七百万ドルとまだ小さいが、二五年までに三十三億ドル規模に急拡大するともいわれる。
 その用途は「一般消費者」「産業」「医療」「軍需」等のカテゴリーにわかれる。現時点でサイバー社は医療分野におけるトップランナーだ。同社製品は今期中にも米国食品医薬品局(FDA)に医療機器として承認される可能性が浮上しており、世界最大市場である米国での見通しは明るくなる。

「価格破壊」に挑む米国企業

 しかし、それで安泰か・・・