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政治

「国土保全」まるで駄目の日本

奄美諸島も食い荒らす「中国系資本」

2018年2月号

「島全体を買ったらいくらですか?」
 昨年夏、加計呂麻島(鹿児島県)を訪れた中国人観光客が、目の前に広がる海を見ながら土産物店の主に話しかけた。
 奄美大島の南側に位置する加計呂麻島の北西岸の目と鼻の先には、過去に陸海空の自衛隊が離島奪還訓練を行った無人島、江仁屋離島がある。さらに先には、奄美大島の西古見集落(瀬戸内町)も見える。この中国人は当初、七千七百ヘクタールにも及ぶ加計呂麻島全島の値段のつもりで話していたようだが、特に冗談を語っているふうには見えなかったという。最終的には、同島で稼働している四つのキビ酢工場にも興味を示し、買収の意思を示した。
 鹿児島と沖縄を結ぶ海上の要衝、奄美で現在、得体の知れない土地争奪戦が起きている。背後には中国の影がちらついているが、日本政府はこの地に一大防衛拠点を構築しようとしている。穏やかな南海の島で日中の綱引きが続く。

土地ブローカーが島内を跋扈

 奄美を訪れる人は過去五年で二割増加した。格安航空バニラエアが成田と関空から定期便を就航させた・・・

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