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サウジとトルコ 「スンニ派対立」激化

「新オスマン主義」の危険な台頭

2018年4月号

 イスラム教スンニ派盟主を自任するサウジアラビアのムハンマド皇太子が、スンニ派大国のトルコを「悪の三角形の一辺だ」と、厳しい言葉で批判した。皇太子によれば、残る二辺は、「(シーア派の)イランと過激宗教グループ」だという。不倶戴天の敵であるイランと同列に見なされるほど、サウジアラビアとトルコの関係は急速に悪化している。

カタール支援という「背信」

 中東政治の台風の目である皇太子から、冒頭の言葉が飛び出たのは三月上旬。皇太子として初めてエジプトを公式訪問した際、エジプト有力紙の編集者たちと会見した時のことだ。ふだんから慎重な物言いとはほど遠い皇太子は、この日はさらに、トルコを「カリフ国の再生を図っている」として批判。レジェップ・エルドアン大統領がオスマン・トルコ帝国の復活を画策しているとけん制した。また、エジプトも加わるカタール封鎖に関しては今後も継続を表明し、「カタールはカイロの一つの通りよりちっぽけだ」と評した。
 トルコ批判が、皇太子の失言でないことは、このエジプト訪問の前に、トルコで制作される・・・

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