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日本は米朝関係にもっと割り込め

エヴァンズ・リヴィア(元米国務省朝鮮部長)

2018年6月号

 ―米朝首脳会談の開催をめぐり二転三転していますが。

 リヴィア 私は、開催自体が北朝鮮への譲歩だと考えている。そもそも会談に反対だ。米側の目的は「北朝鮮の非核化」であり、それは不可逆的で、検証可能な完全非核化でなければならない。クリントン政権時代の私自身の経験から言って、首脳会談の前には膨大な準備作業が必要で、米側に今回、その作業時間があったとは思えない。
 準備が整わずに首脳会談になれば、双方とも「成果」「成功」をアピールしたいから、あいまいな形の結果になる。トランプ大統領が「首脳会談」を決めた三月八日以前の状態に立ち戻り、準備協議からやり直したほうがいい。

 ―北朝鮮の「非核化」についての言動は、見せかけですか?

 リヴィア 豊渓里の核実験場坑道などの爆破場面を公開したり、「非核化」示唆のレトリックを使ったりするのは、過去と全く同じだ。公約と現実が乖離するのが、北朝鮮の常套手段だ。
 北朝鮮側の発言を精査すれば、「非核化しない」・・・