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経済

電力三社「中間貯蔵施設」で仲間割れ

使用済み核燃料で青森を怒らす愚

2018年8月号

 公園の遊具を巡って幼い兄弟が争う姿はほほえましいが、こちらの三兄弟の諍いは、周囲の神経を逆なでさせることにしかつながらないようだ。東京電力ホールディングス(HD)、関西電力、中部電力の「電力三兄弟」の青森県を巡る鞘当てが、このところ激しくなってきた。彼らの目的は「青森県に厄介な原子力関連施設を押しつける」という点で共通するが、足並みを揃えぬままで、各自が勝手に、独自のやり方で媚びへつらうからさらに始末が悪い。あまつさえ、市町村を素通りして県だけしか見ていないとすれば、反発を食らうのも当然だ。
 現在、青森県で何が起きているのか。それを理解するためには、関電の動きを振り返るのが手っ取り早い。電力会社の古参幹部も「関電がもっとうまくやっていれば、こんなに面倒くさいことにはならなかった」と嘆く。関電は何をしたのか。

関西電力の「福井病」

 関電が、青森県むつ市に使用済み核燃料を一時保管する方向で検討している―。この報道が出たのは今年の年明け間もない頃だ。関電は火消しを行う一方、一月下旬に電気代やガス代の・・・