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日本は「移民強国」を目指すしかない

ガブリエレ・フォークト(ドイツ・ハンブルク大学教授)

2018年10月号

 ―日本人は外国人嫌いですか?
 フォークト 私は一九八〇年代後半から日独を往復している。農村部では珍しがられたとはいえ、「外国人嫌い」と感じたことはない。各種の国際調査でも日本は常に「偏見の少ない国」の上位だ。家を借りようとすると今も、「外国人お断り」という反応があるが、これは、ドイツのように借り主を人種で差別してはいけないという規則がないためで、人種偏見ではないと思う。

 ―移民・難民の受け入れ政策は非常に厳格です。
 フォークト 日本の労働市場を見れば、人口は減少を続け、高齢化し、「これではやっていけない」と多くの国民も分かっている。
 ところが、日本の政治家たちに、「移民政策の転換が必要ではないか」と尋ねると、「わが国にはロボットがある。女性、高齢者も働けるから大丈夫だ」という答えが返ってくる。
 日本が必要なのは数百万人という水準で、限定的な看護師受け入れや高度人材ポイント制は数が少なすぎて、労働市場に全くインパクトがない。
 日本政府に・・・