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北朝鮮「核隠蔽」を支える中・露・韓

現実味増す米朝交渉「決裂」

2018年11月号

 対米交渉に臨む北朝鮮が、保有する核・ミサイルを温存しながら経済制裁を骨抜きにしようとしていることが、本誌が入手した交渉の対話記録から浮き彫りになった。「核隠蔽」のまま、ドナルド・トランプ米大統領が金正恩朝鮮労働党委員長との二度目の首脳会談に臨んでも、「決裂」は現実味を帯びるばかりである。

ポンペオ訪朝でも土産なし

 対話記録は、平壌で十月七日に行われたポンペオ米国務長官と金委員長の会談の様子を伝える。
 ポンペオ長官「生物・化学兵器を含む全ての大量破壊兵器計画を除去しなければならない」
 この冒頭発言の後、北朝鮮が北西部寧辺の核施設以外でも、平壌郊外「カンソン」のウラン濃縮施設で核物質と核弾頭を、「山陰洞」の研究施設で大陸間弾道ミサイル(ICBM)の生産を「続けている」と指摘。「直ちに活動を中止」するよう求めた。
 だが、長官が勇ましかったのはここまでで、実際の要求はかなりハードルを下げた。
 ポンペオ長官「核リストを一部でも提出してほしい」
 金委員長「信・・・