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政治

野党共闘の「癌」枝野幸男

安倍政権を「援護」する独裁党首

2019年2月号

 共闘とは掛け声ばかり、裏では内ゲバを続け、安倍晋三政権の独善性を批判しながら自分たちが独裁体質に呑み込まれる―これが、隔靴掻痒の野党共闘の内実だ。
 第二十五回参議院議員選挙が半年後に迫る中、前回は十一勝した三十二の一人区での統一候補の擁立作業をはじめ、野党の共闘態勢作りが進まない。壁になっているのが、立憲民主党代表・枝野幸男の独裁志向である。
 一月十六日、同党幹事長の福山哲郎から野党各党に、党首会談が呼びかけられた。通常国会の対応や参院選での協力を議題に挙げ、野党の連携不足にやきもきしてきた労働界からは「ようやく枝野が動いた」と安堵の声が漏れた。
 しかし、枝野は周辺に「通常国会の召集前に党首会談をやっておけば、野党がバラバラだとメディアに書かれず、ガス抜きにもなる」と打ち明けている。しかも、前日の全日本自治団体労働組合(自治労)の新年交歓会には、枝野も、国民民主党代表の玉木雄一郎も出席したのに、枝野が党首会談を打診した相手は社会民主党党首の又市征治だけだった。そこに、野党共闘への本気度は見られない。

「亥年選挙」のチャンス生かせず・・・