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WORLD

世界の迷惑「米中新冷戦」

「東亜の病人」中国の濃い敗色

2020年6月号特別リポート

 中国の習近平国家主席が、新型コロナウイルス大感染の失態を覆い隠そうと、世界中で大掛かりな安全保障・外交攻勢に乗り出した。米国のドナルド・トランプ大統領は、十一月の大統領選で苦戦模様とあって、猛烈な「中国叩き」で反撃している。
 軍事から通商までの全面衝突となると、やがて中国側が守勢に追い込まれるのは間違いない。習近平政権は、日本や欧州連合(EU)、韓国まで味方につけたい一心で、迷惑極まりない秋波外交に打って出た。「手負い」の習政権の暴走ぶりに、中国にとって忌まわしい「東アジアの病人」という呼称まで復活している。

アジア全域で中国軍が危機を演出

 日本列島が「新型コロナウイルスによる自己隔離」に陥っていた五月五日のこどもの日。
 米空母「ロナルド・レーガン」が横須賀港を出港した。任務はずばり、「中国海軍のけん制」である。空母は東シナ海に向けて一気に南下していった。
 米海軍では四月、空母「セオドア・ルーズベルト」艦内での新型コロナ大感染で、艦長が解任されるという事件が起こり、軍の・・・