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経済

《地方金融の研究》大東銀行(福島県)

筆頭株主「SBI」でパニック

2020年7月号

 真珠湾攻撃―。地元金融筋の間ではこう呼ばれているらしい。
 福島県郡山市に本店を置く第二地銀、大東銀行を「激震」が見舞ったのは今年五月二十九日のことだった。地域金融機関を糾合する形で“第四のメガバンク”構想の実現を目指すSBIホールディングス(HD)が突如、筆頭株主へと躍り出たのである。
 傘下のSBI証券を通じ、マンション分譲や再生可能エネルギー事業などを手掛ける東証二部上場のプロスペクトから保有株の大半(二百十六万株弱)を譲り受けたもので、持ち株比率は一七・一四%(議決権ベース)。さらに四日後の六月二日には十六万九千四百株を追加取得し、合わせて発行株の一八・四九%を握った。「事前にSBI側から何ら連絡もなく、全く寝耳に水」(大東銀幹部)の出来事だったという。鈴木孝雄社長も「筆頭株主の異動はここにきて(初めて)聞いた話で驚いている」として不快感と衝撃を隠さない。
 無理もなかろう。SBIは昨年十一月に福島市を本拠とするライバル・福島銀行と資本業務提携、十一億円の第三者割当増資を引き受けて一七・八五%を保有する筆頭株主となっている・・・