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政治

強い野党をどう再興するか

中村 喜四郎(衆議院議員)

2020年8月号

 ―安倍一強政治に反対ですね。

 中村 過去の自民党と異なり、官邸に権力を集中させ、タカ派的政策を進める。森友、加計問題など不始末も出た。私は派閥全盛時代に自民党にいたが、数の力で物事を決めるということはしなかった。野党に配慮してできる限り譲歩し、合意を形成した。
 一方、今の野党には政権交代の受け皿がない。有権者は政党の名前も分からない。国民に選択肢を提示できない、弱い野党ではだめだ。

 ―野党は何が問題ですか?

 中村 政治が分かっていない。
 政治はつまるところ、選挙に勝たなければだめだ。政党とは本来、選挙に特化した集団でなければならない。勝つために惜しみなく努力する。ところが、自治体首長選など、負け戦はしないという姿勢で候補者さえ立てない。
 選挙は、いかに多くの人に「私に投票してください」と頼むかで決まる。呼びかけをしなければ、票を入れてくれるわけがない。
 私は今、野党を何とか束ねられないか活動している・・・