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政治

《罪深きはこの官僚》正林督章(厚生労働省健康局長)

「コロナ専門家会議」を仕切って御栄転

2020年10月号

 今夏の厚生労働省人事では、六年ぶりに医系技官が医政局長の座を奪還し話題となったが、省内で「論功行賞」ともっぱらなのが健康局長に就任した正林督章だ。同省関係者はこう指摘する。
「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議を事務方として取り仕切り、感染症ムラの権利を守ったことが評価された」
 正林は昨年七月の人事で環境省の大臣官房審議官に出向していたが、今年に入り横浜港に入港したクルーズ船で新型コロナの感染拡大が発生した際に本省に呼び戻され、現場指揮官に抜擢された。この対応では厚労省の数々の不手際が指摘されているが、一方で正林はテレビに出演するなど、「ヒーロー扱い」(前出厚労省関係者)された。三月になると正林は内閣の新型コロナ感染症対策推進本部の下に設置されていた専門家会議(現・分科会)の事務局長代理となる。前出厚労省関係者が語る。
「実質的な事務方トップとして、専門家会議の方向性を決めた」
 つまり、PCR検査数を抑制するという世界的にも類を見ない政策決定の戦犯の一人なのだ。
 正林は一九八九年に鳥取大学医学部を卒業し、旧厚生省に入省したの・・・