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経済

北尾SBI「地銀連合」の落とし穴

傘下入り後の厳しい「現実」

2020年11月号

 北尾吉孝氏率いるSBIホールディングスを中心とする「地銀連合構想」は順調に進行しているように見える。十月二十二日には、群馬県の第二地銀、東和銀行がSBIと資本提携する方針を固めたことが一斉に報じられた。SBIの破竹の勢いは止まる気配もなく、今後も「続々と地銀が手を挙げる」(金融業界紙記者)とみられている。しかし、弱小地銀にとってSBIは、果たして救世主なのだろうか。
 今回、五番目の提携先となった東和銀行との水面下での交渉は「半年以上前からスタートしていたとみられている」(金融業界関係者)。東和銀はリーマンショック後に公的資金を注入され、ある程度経営状態は改善してきていたが、今春以降に新型コロナウイルスの感染拡大などで環境が一気に変わった。「そこをSBIに目をつけられた」(同前)のだ。
「昨年九月にSBIが島根銀行と資本提携したとき、銀行業界の人間は冷ややかに見ていた」
 こう語るのは大手地銀の役員だ。弱った地銀を集めても所詮は弱者連合であり、そこにメリットを見出せなかったのである。

「ウィン︲ウィン」ではない・・・