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経済

トヨタ「クラウン生産終了」の衝撃

販売店と下請けに深刻な影響

2020年12月号

「クラウンセダン生産終了で調整」というスクープの余波は大きかった。トヨタ自動車の看板車種だったクラウンの販売台数が振るわなくなって久しいが、唐突な生産終了報道は各所でハレーションを惹起している。ユーザーからの惜しむ声だけでなく、批判も聞こえてくる。そこからは販売店や下請けを軽視する、近年のトヨタの体質がはっきり見て取れる。
 第一報は地元、中日新聞の十一月十一日付朝刊一面だった。紙面を見た新聞各社のトヨタ担当記者はのけぞったという。記事では、セダン型のクラウンの生産を終了し、二〇二二年にSUV(スポーツ用多目的車)タイプの新型車として生まれかわると報じている。
 その後、トヨタ側が否定も肯定もせず、日本経済新聞や共同通信に加盟する地方紙の多くが翌日朝刊で後追いをした。読売新聞と朝日新聞はそれぞれ十九日、二十日になって、ようやく「クラウンの後継モデルがSUVタイプ」ということを報じた。両紙とも、後継車のタイプが「セダンプラス」と呼称されることに言及しているが、現行車の延長線上からは外れる。自動車ジャーナリストが語る。
「クラウンにはステーションワゴンタイプや・・・