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政治

《罪深きはこの官僚》髙橋 礼一郎(前駐オーストラリア大使)

ゴルフ・ワイン三昧の優雅な日々

2021年1月号

 長引くコロナ禍で困窮が深まり、「仕事を失った」「お金がない」「生活が苦しい」といった庶民の肉声が新聞・テレビで報じられるようになった。
 半面、コロナによって仕事は減ったのに、給与は高いままで、生活は極めて優雅という夢のような職業もある。在外の特命全権大使や総領事がその例だ。外交活動は激減し、広大な公邸で巣ごもり生活が続く高級外交官は、どんな暮らしを送っているのか。
 ここでは、髙橋礼一郎駐オーストラリア大使が発信するフェイスブック(FB)でその一端を探ってみよう。髙橋大使は一九八〇年東京大学卒、上級外交官試験に合格し、南東アジア第一課長、大臣官房総務課長、ニューヨーク総領事などを経て二〇一八年末から二年間駐豪大使を務めた。
 外務省関係者は「仕事は可もなく不可もなし。エリート意識が強い」と指摘した。要は典型的な外務官僚のようで、彼らの日常を知る上で有益だ。FBには外交活動も載るが、日常生活の方が興味深い。
「コロナのせいで遠出も出来ず、仕方ないのでサウスコーストまでドライブし、小さな海辺のアパートを借りてノンビリ過ごしました。庭でワインを呑ん・・・

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