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経済

「勲章の亡者」が集う経団連

「女性副会長誕生」の醜い裏事情

2021年4月号

 東京電力の第四代社長で、経済同友会の代表幹事も務めた木川田一隆氏は生前、叙勲の打診を断り続けた。「勲章を欲しがることは老害の証し」という考えをもっていたという。初期の原子力発電所導入に関与した木川田氏についての評価は割れるが、勲章のような名誉には無欲な企業人であった。
 経団連は三月八日の会長・副会長会議で新副会長について内定を出し、六月以降の執行部メンバーが決まった。初の女性副会長が注目されたが、蓋を開けると旧来型の経営者が役員となり、新しい風はほとんど感じられない。副会長の定員を増やしたことも「叙勲枠の拡大」と眉を顰める向きが多い。
 女性として史上初めて副会長に就くIT大手ディー・エヌ・エー(DeNA)の南場智子会長については、「経団連が榊原定征前会長の時代から四年越しで説得していた」(財界担当記者)もの。これまであらゆるチャンネルで打診してきたが、今回は中西宏明会長(日立製作所会長)による直接の説得が実を結んだ。今回の選任の目的が「女性を副会長に入れるため」であることは論を俟たない。

「企業行動憲章」は単なる飾り・・・