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ハリス副大統領に猛烈な「逆風」

バイデン政権の「アキレス腱」に

2021年7月号

 米国のジョー・バイデン大統領が、六月の「G7(主要七カ国)首脳会議」やロシアのウラジーミル・プーチン大統領との米露首脳会談など、重要外交日程を手堅くこなした。米国内の支持率も五〇%台前半を堅持し、民主党政権は順調なスタートを切った。
 そうなると、心配なのが今年十一月に七十九歳を迎える、大統領の健康問題だ。気の早い米政界では早くも「後継」をめぐる臆測がかまびすしい。共和党は、最有力と目されるカマラ・ハリス副大統領に照準を絞って、激しい個人攻撃を仕掛けている。「ハリス問題」は日に日に、バイデン政権のアキレス腱になりつつある。

「副大統領の資格がない」

 何をやってもけなされるとは、このことだろう。
 今年五月三十一日の月曜日は、戦没将兵追悼記念日(メモリアル・デー)の祝日だった。一般の米国民には三連休。そこで、ハリス副大統領が、「長い週末を楽しんで」とツイートしたところ、「祝日の意味を知らないのか」「戦没将兵のことを何も考えていない」と激しい批判を浴びた。
 自身も大統領職をうか・・・