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社会・文化

第二の人生「大学教員」は目指すな

事務系会社員には超「狭き門」

2021年7月号

 五十歳前後で、一念発起して大学教員を目指そうというサラリーマンが激増している。都内の私立大学が経営系、商学系で教員募集を一人出せば百~二百人が応募、その八~九割が会社を定年や早期退職した元サラリーマン。「第二の人生をアカデミアで」という志だが、大半は夢破れる。学識、経験が大学の採用基準に達しないからだ。何とか大学にポストを得ても有期任用の「特任」「客員」「非常勤」といった非正規雇用が多い。サラリーマンの経験談で通用するほど大学は甘くない。実務家教員養成コースなど「アラフィフ」をあおる講座も罪作りだ。
 毎年、五、六月になると、大学教員や事務方は募集した教員の書類選考で膨大な時間を潰される。経歴書や提出が義務づけられる「代表的な論文または著作三点」、「当学部での抱負」などに目を通さざるを得ないからだ。経歴書だけで明らかに審査のテーブルには載せられない応募者を足切りするが、そのほとんどがサラリーマン出身のいわゆる「実務家教員」候補といっていい。
 足切りされる理由は、「アピールできる専門分野や客観的な学問実績がない」「大学での教歴(教育経験)がない」「論文や著作と呼べ・・・