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経済

《クローズ・アップ》玉塚 元一(ロッテHD社長)

プロ経営者「漂流譚」の第4章

2021年8月号

 ファーストリテイリング、ローソン、ハーツユナイテッドグループ(現デジタルハーツホールディングス)など上場企業三社の社長を歴任した玉塚元一氏(五十九歳)が製菓のロッテやプロ野球の千葉ロッテマリーンズなどを傘下に置くロッテホールディングス(HD)の社長に就任した。
 経済界では「ああ、またか」とつぶやいた人が多かったに違いない。華やかだが、腰が定まらず、明確な実績のない、いわゆる「プロ経営者」の漂流譚の新しいページにしかみえないからだ。
 玉塚證券(現みずほ証券の前身の一社)の創業一族で、幼稚舎から大学まで慶應義塾、大学ラグビーでは秩父宮を沸かせ、三菱グループの名門、旭硝子(現AGC)に入社。会社派遣で米国でMBAを取得後、退社し、コンサルティング会社へ。そこで、ファストリの柳井正氏に出会い、あっさり同社に転職、四年後に社長兼COOを任されたものの、三年後には事実上、解任された。
 二〇一〇年、ローソン社長の新浪剛史氏に誘われ、同社に移籍。三カ月後には副社長、一三年には社長とここでもあっという間にトップの座に。だが、コンビニ業界トップのセブン-イレブン追撃ど・・・