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社会・文化

「コロナ死者」の杜撰な調査実態

統計も死因究明も「デタラメ」

2021年10月号

 新型コロナ「第五波」もようやく感染者数が落ち着いてきたが、早くも冬の流行を懸念する声が高まっている。この先も、コロナとの共存が続くことを想定していかなければならない。
 日本ではこれまでに百六十九万人以上(九月二十五日時点)が新型コロナに感染し、一万七千人以上が死亡している。実はこの数字が実態を示していないのは論を俟たない。感染者数では、もともと厚生労働省が、感染が蔓延し始めた当時からPCR検査を厳しく制限しており、いまさら実数の把握は難しい。だがそれ以上に深刻なのが、死者数すら現実を反映していないと指摘されていることだ。
 新型コロナで死亡する人は、病院で治療の甲斐なく亡くなる場合だけでなく、自宅療養中などに亡くなることも少なくない。前者は病院が件数を記録しているが、後者では正確な数字が把握されていないのが実情だ。
 厚労省は二〇二一年八月十日、野党の新型コロナ対策本部と厚生労働部会との合同会議で、コロナ禍で自宅療養中に死亡した人の数を「把握できていないケースがたくさんあり、網羅的には把握していない」と認めている。
 その背景には、日本独特の・・・