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経済

トヨタ章男に 屈服する岸田首相

地元広島と「マツダ救済」のため

2022年9月号

 政府が六月七日に閣議決定した経済財政運営と改革の指針「骨太の方針」で、菅義偉政権が定めた電気自動車(EV)への完全シフトから「ハイブリッド車(HV)も含む電動車」に後退した内幕が明らかになってきた。甘利明前自民党幹事長がそれに先立つ同三日の政調全体会議で「HVでもガソリン以外の合成燃料を使えば完全なクリーンカーになることが正しく伝わらないと日本自動車工業会(自工会)は命がけで反対する。豊田章男会長もHVを否定する政権は全く賛同できないと言っていた」と、EVへの完全シフトの文言を見直すように迫った。政府が民間企業からの半ば「恫喝」に屈するなど、「まず考えられない」(全国紙政治部記者)という。
 その裏には岸田文雄首相の意向が働いている。岸田首相は六月十七日にトヨタ自動車元町工場(愛知県豊田市)を視察し、秋以降に政府と自動車会社トップによる新たな対話の場を設けると表明した。トヨタ側から視察を打診して首相の公務訪問が実現したが、少なくとも確認できる過去二十年間の首相動静ではトヨタを訪れた記録はないという。
 章男社長が「今日あえてお迎えした理由はですね、やはり五百五十万・・・

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