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連載

皇室の風 第173話

男子優先が過半数!?
岩井 克己

2023年1月号

 令和も、はや五年である。
 十二月には明仁上皇が卒寿、常陸宮が十一月に米寿、三笠宮百合子妃は六月に百寿を迎える。高円宮久子妃もサッカーW杯でカタールに出向くなど若々しいとはいえ七月に古稀を迎える。賀寿ラッシュである。
 それぞれ長寿は慶賀の至りだが、いやが上にも皇室の高齢化が一段と進むのを実感し、新たな難局到来を予感せざるをえない。
 現天皇・皇后は六月に結婚三十年の真珠婚を迎える。徳仁天皇は二月に六十三歳となり、あと二年で「高齢者」に仲間入りする。雅子皇后も十二月には還暦を迎える。加えて「適応障害」は二十年目にして治癒の見通しはない。即位前後から四年間の公務、祭祀などの出欠状況をみると、コロナ禍のあおりを考慮しても、平成の時代の実績には量質ともに程遠く、今後も期待はできないだろう。
 当主の百合子妃の代で宮家断絶も想定される三笠宮家も、残される信子妃と彬子・瑶子両女王の扱いをどうするか宮内庁でも将来像が描けていない。若い女性皇族も、三人の女王方は四十歳前後となり、秋篠宮佳子内親王は二十九歳、天皇家の愛子内親王は二十二歳となるが、公務と結婚の先・・・

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